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複数会社での役員の社会保険料

役員や従業員に対する社会保険料の会社側の負担は、中小企業にとって大きいのではないでしょうか。大阪府を例に取ると40歳以上の人を雇った場合、その社会保険の全体額は給料額面の約29%、会社の負担割合はその半分の約14.5%となりますので、実際には約115%分の給料負担が生じることになります。それでは代表者が別の会社を設立し、そちらの会社で安い給与を取り社会保険に加入をした場合はどうなるでしょうか。

会社を設立すると社員がいるいないにかかわらず、社会保険の適用事業所となり「健康保険・厚生年金保険 新規適用届」を、従業員を雇ったときには「被保険者資格取得届」を提出しなければなりません。役員が複数の適用事業所に使用されることになり、管轄する年金事務所または保険者が複数となる場合、その役員は、自身が選択する適用事業所の管轄年金事務所に対して「被保険者所属選択届」を事実の発生の日から10日以内に届けなければいけません。これは、複数の事業所において被保険者資格を取得したことにより、管轄年金事務所等が複数になる場合においては、いずれかを主たる保険者及び年金事務所として選択し、管轄年金事務所が同一の場合においては、いずれか主たる事業所として選択しなければならないからです。

ところでこの場合の保険料ですが、複数の事業所の役員報酬の額を合算して、各事業所の役員報酬の額に応じて配分した金額がそれぞれの会社での社会保険料となります。たとえばA・B・Cそれぞれの事業所の役員となっている者の報酬が、10万円、20万円、30万円だったと仮定します。

3ヵ所からの役員報酬の合計は60万円ですので、合算額の標準月額報酬は60万円(健保・厚生)となります。社会保険料はその標準報酬月額によって算出された保険料額を、各事業所の報酬月額の比率で按分し算定します。

A事業所 10万円 合計60万円
(健保・厚生の報酬月額)
B事業所 20万円
C事業所 30万円

〇各事業所での保険料は
A事業所=報酬月額×保険料率×10万/60万
B事業所=報酬月額×保険料率×20万/60万
C事業所=報酬月額×保険料率×30万/60万

つまりどこの会社で役員報酬を支払ったとしても、その役員報酬の合計分にかかる社会保険料を負担しなくてはならないことになります。
また標準月額の随時改定ですが、その役員報酬の月額総額ではなく、各事業所において2等級以上の差額が生じた場合にのみ随時改定となり、その場合改定のあった事業所のみ届出を提出することになります。

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