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税金の還付申告を行う前に

還付申告とは、納め過ぎている税金を取り戻す作業ですが、申告をした方が良い場合、そうでない場合もあります。今回はいくつかの例で見ていきましょう。

〇年金生活者Aさん。
Aさんは、確定申告不要制度(※1)対象者の年金収入があるため確定申告をしていませんでした。しかし、公的年金等の源泉徴収票には納めている源泉徴収税額があり、またご自身で支払っている国民健康保険料、生命保険料、年金所得の5%を超える医療費、寄附金等があるため確定申告をしたところ所得税が還付され、また住民税も確定申告を行わない場合より安くなりました。

(Point)公的年金から引かれている以外に国民健康保険料などを支払っているときは、確定申告をしないと所得控除の対象にはなりません

〇専業主婦のBさん
Bさんは専業主婦ですが、株の取引を行っています。株式は特定口座で運用しており、昨年は譲渡益や配当等があり源泉徴収がされていました。一方その前の年には株式の損失がありましたので、上場株式等に係る譲渡損失の繰越の申告をしていました。そこで昨年の株式の譲渡益とそれ以前の繰越損失との控除を行うために、税金の還付の申告をしたところ、ご主人の配偶者控除の対象から外れてしまい、ご主人の税金の負担が増加してしまいました。

(Point)「源泉徴収ありの特定口座」で運用している株式・配当等については、その中で課税が終了し、自身の所得にはカウントされません。しかし、この株式・配当等の益と過去の繰越損失分との控除を行うために確定申告をした場合は、繰越控除を受ける前の金額がご自身の合計所得金額となってしまいます。よって専業主婦の方が申告する配当等や譲渡益の合計額が38万円を超えると、ご主人の配偶者控除の適用が無くなるため、ご主人の税額が増加してしまうことになります。(合計所得金額が76万円までは、ご主人には配偶者特別控除の適用があります)

〇自営業のCさん
Cさんは株の取引を行っています。昨年は特定口座で譲渡益が出ましたが、一般口座では譲渡損が発生してしまいました。そこでこれら益と損との通算を行うために確定申告をしたところ、特定口座内で徴収されていた所得税や住民税の還付を受けることができました。一方合計所得金額が増加してしまったため、国民健康保険料の金額が増えてしまいました。

(Point)配当、譲渡益の確定申告により合計所得金額等に算入される金額は、損益通算後の所得金額です。その年の株式等の譲渡損失が譲渡益よりも多ければ問題ありませんが、少ない場合はその分だけ合計所得金額が増加してしまうことになります。結果として税金の還付はできたとしても、国民健康保険や介護保険等の金額が増加してしまうこともあります。

※1:確定申告不要制度
公的年金等の収入が400万円以下で、公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が20万円以下の人は、申告の負担を軽減するため、平成23年分から確定申告を行う必要がなくなりました

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