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賃貸物件取得時の注意点

ビルやマンションなどの賃貸物件の購入はビジネスとしても大きな買い物になります。だから勉強会やセミナーに参加して「利回り」「地域の特色」「駅からの距離」「建物の状況」「キャッシュフロー」などについて、自分なりの購入の基準を持つことはとても大事なことだと思います。ところで実際物件を探し始めてみると、基準に見合う物件に巡り合うのはなかなか難しいことに気づきます。そうなると自分の評価基準を下げて自分が買えそうな物件に目がいってしまいがちですが、そこは金額が大きくて高い買い物。数年先のシミュレーションを希望的観測ではなく、リスクも考えた上である程度自分が許容できる範囲の物件を、購入の最低のラインとして考えてみてはいかがでしょうか。

さて、賃貸物件の購入時の取得価額について注意しなければいけない点を2つ紹介しましょう。

不動産の売買をしたときに、売主と買主でその未経過分の固定資産税・都市計画税の精算を行うことがあります。この日割り計算の起算日については、関東では1月1日を、関西では4月1日とする不動産業者が多いようです。ところで売買時の固定資産税の精算という行為には法律上の規定はなく、あくまでも慣例として行われていることから、買主の固定資産税の負担分は、物件の譲渡対価(売買代金)の一部を構成することになります。

ビルやマンションを購入する際に、テナント(店子)や入居者から預かっている敷金や保証金(以下保証金という)も同時に引き継ぐ場合があります。保証金は将来入居者の退去時に返還をしなくてはならない債務(負債)ですから、売買時に保証金相当額を売買代金と相殺する方法や、売買代金とは別に保証金の決済を行ったりして、保証金の精算が行われます。

◇購入時の仕訳例
売買代金 5,000万、保証金 200万で 売買代金と相殺の場合

購入資産 5,000 / 差入保証金 200
         / 現金預金 4,800

ところで関西においては、この保証金を売主と買主の間で精算せずに、売買の後に賃借人の退去があれば、買主が保証金を返還するという内容で売買契約を行う慣行があります。これは「保証金の持ち回り」と呼ばれ、売主からすれば保証金(負債)を返還する義務がなくなることから、その保証金相当額は売買時の売却収入の一部となり、買主にとっては取得した資産の購入価額の一部を構成することになります。

◇購入時の仕訳例
売買代金 5,000万、保証金 200万で保証金は精算せずに持ち回りの場合

購入資産 5,200 / 差入保証金 200
         / 現金預金 5,000

賃貸物件の取得価額には、購入代金そのもののほかに、仲介手数料、租税公課、司法書士に支払う手数料などがありますが、購入の価額には、買主負担分の固定資産税の精算金のほか、保証金の持ち回り部分があれば、その金額も含めて経理処理を行うことを忘れないようにしなければなりません。

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