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同族会社役員の確定申告

前回では確定申告が必要な人について書きましたが、今回は同族会社役員の確定申告について考えてみたいと思います。

〇同族会社から使用料等を受けている場合
給与を1ヶ所からだけから受けている給与所得者は、その給与の収入金額が2,000万円以下で、かつ給与所得及び退職所得以外の所得の合計額が20万円以下の場合は、確定申告不要制度により、確定申告の必要はないこととされています。
しかし同族会社の役員やその親族の方(※)で、その同族会社から給与のほかに、
・貸付金の利子
・店舗、事務所などの不動産の使用料
・機械や車輛などの使用料
などの支払いを受けていて、納付税額が出る場合には、その所得の合計額が20万円以下であっても確定申告が必要とされています。

〇同族会社の役員で年金がある場合
公的年金等にも確定申告不要制度があり、平成23年分以後は、その年の公的年金等の収入金額が400万円以下で、かつその年分の公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が20万円以下である場合には確定申告の必要はありません。しかしこの400万円以下の基準はあくまでも公的年金等がメインの収入となっている方の場合であり、同族会社の役員の方で年金等ももらっている方については、その年金の所得が20万円以下の場合を除いて確定申告をする必要があります。

〇還付申告を行う場合
医療費控除などの還付申告を行う場合には、上記の給与所得者の確定申告不要制度に該当する20万円以下の所得についても併せて申告をしなければなりません。確定申告不要制度はあくまでもある一定条件のときに確定申告をしなくてもよいのであって、還付申告等で確定申告を行うことを選択した場合には、他の所得が20万円以下の場合であってもそれも併せて申告をしなければならないということです。それを行ったためにかえって税額が増える場合もありますので、申告をした方が有利になのかどうかを考える必要があります。

〇株式の譲渡や配当がある場合
源泉徴収ありの特定口座における株式の譲渡や配当などの運用益は、証券会社等がその税額等の計算を行い源泉徴収もして税務署に納付を行うため、確定申告をしなくても納税が完了します。
ただし役員の配偶者や扶養親族の方で、株式損失の繰越や一般口座及び他の証券会社の口座との損益通算を行うために確定申告をした場合には、それに用いた株式の譲渡所得及び配当所得も個人の合計所得に含まれてしまいます。そのため所得の金額が人的控除等を受けることのできる範囲を超えてしまい、扶養控除、配偶者控除、配偶者特別控除、寡婦(夫)控除、住宅借入金等を有する場合の税額控除、居住用財産の譲渡損失の繰越控除の特例等の適用を受けることができなくなる場合もあるかもしれません。また合計所得は住民税の計算等にも影響しますので、確定申告をした方がよいのかどうかを慎重に考える必要があるでしょう。

(※)
・同族会社である法人の役員
・同族会社の役員の親族である人又はあった人
・同族会社の役員と内縁関係にある者
・同族会社の役員から受ける金銭その他の資産によって生計を維持している人など

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