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マイナンバー制度の手順A

前回は個人向けのマイナンバー制度がテーマでしたが、今回は会社がこれから何をしていかなければならないのかを具体的に説明していきたいと思います。

現時点の法律でマイナンバーの利用が認められているのは「社会保障」「税」「災害」の3つの分野であり、まず会社としては法定調書や健康保険、雇用保険等(※)の手続きの際に記載が必要となるマイナンバーを各従業員から収集することから始めます。具体的には毎年11月頃に従業員に配布・回収している扶養控除等(異動)申告書に本人と扶養親族の番号を書き込んでもらうようにすれば、特別なフォームを用意しなくても番号を集めることができると思います。その際に番号確認と身元確認の作業が必要になり、番号確認には通知カードや住民票の写しを、身元確認には運転免許証やパスポートで確認します。パートやアルバイトに対しても同じ作業が必要となり、また従業員に扶養親族がいる場合はその人のマイナンバーの収集もしなければなりません。(ただし身元確認の作業は従業員本人が行うので不要です)

集めた番号は「特定個人情報」ですので、会社は安全に管理・保管をしなければなりません。大企業ではアウトソーシングによりその管理を業者に委託したりしますが、中小企業の場合はその担当者を一人決め、マイナンバーの使用に関しては「〇月〇日に法定調書を作成した」というような業務日誌をつければ事足りるでしょう。つまり誰がいつ何の目的でマイナンバーを使用したかをわかるようにしておくことが大切です。あとインターネットにつながっているパソコンを使っている場合には、ウィルス対策のソフトウェアを導入したりして外部からの不正アクセスに備え、パスワードの設定などもする必要があると思います。

マイナンバーの記載については現在決められた書類のみで、範囲外の番号の利用は禁じられていますので、従業員や顧客番号の管理などに使ってはいけません。

マイナンバーを安全に保管する義務がある一方、従業員の退職などでそれを利用する必要が無くなり、かつ法定保存期間を経過した場合には、できるだけ速やかに番号や書類を破棄しなければなりません。例えば、扶養控除等申告書の保存期間は7年なので、その期間を過ぎれば焼却やシュレッダーなど復元不可能な方法を用いて書類を廃棄しなければなりません。

現在の法律では、来年以降書類へのマイナンバーの記載は義務付けられていますが、会社が強制的にマイナンバーを集めることはできないことになっています。従業員や外部の対象者に番号の提供を拒否される事態も想定されますので、番号の記載が原則として義務付けられていることなどを文章化したものを作成しておくとよいでしょう。その上で番号の提供を受けられない場合には、そのやりとりの経緯を記録・保存し、提出書類に番号を記載できなかった理由を役所等に説明することもでてくるかもしれません。

(※)会社がマイナンバーを記載する書類例
税分野:給与所得者の扶養控除等(異動)申告書、給与所得者の保険料控除申告書兼配偶者特別控除申告書、給与所得の源泉徴収票、報酬・料金等の支払調書、不動産の使用料の支払調書、給与支払報告書など
社会保障分野:健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得(喪失)届/報酬月額変更届/報酬月額算定基礎届、健康保険被扶養者(異動)届、雇用保険被保険者資格取得(喪失)届など

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