親からの住宅購入資金の援助
家の購入というのは一生涯の中でもっとも高価な買い物かもしれません。住宅事情、家庭事情など家を購入する理由はいろいろとありますが、商売をしている人は特にその思いが強いようです。家の購入資金の調達方法はいろいろありますが、今回は自分の親から援助してもらえる場合を考えてみましょう。大きく分けて親からの援助のパターンは次の場合が考えられます。
(1) 親が家を購入し、子がその家に住む
(2) 親から住宅資金を借入れする
(3) 親から住宅資金を一度に贈与してもらう
(4) 親から住宅資金を「相続時精算課税制度」
を利用して贈与してもらう
(5) 親に住宅資金を少しずつ長期に渡り贈与し
てもらう
まず「1」ですが、これは親が親名義の家を建て子どもに貸すという使用貸借の形になり、この場合は親から子への資金の移転がありませんので贈与という問題は発生しませんが、「固定資産税が親の負担となる」「親の相続時の課税対象となる」ことに注意が必要です。
「2」については返済していくことが大前提で贈与資金も最終的には親に帰属することになり、たとえ親子間の貸し借りであっても「契約書を作成する」「振込み等により毎月返済する」「利息を設定する」「毎月の返済金額が子の収入で賄える」ことなどが注意点になります。
「3」については毎年の贈与の非課税枠が110万円であることを考えると多額の贈与税が発生するので現実的な選択にはならないでしょう。
「4」の住宅資金を受けた場合の贈与制度の特例(http://www.taxanswer.nta.go.jp/4503.htmを参照)は条件を満たせば3,500万円までの住宅金額を親から子への贈与できるというもので、相続時における親の相続財産が確実に算定できれば非常に有効な手段となります。つまり親からの相続時に相続税がかからないのであれば、相続時を待たずに早めに住宅資金という形で財産の移転を行うことが可能になるのです。
「5」は年間の贈与税の非課税枠が110万円なので、その金額内で毎年贈与を行えば税金がかからないというものです。ただ「大きな金額の贈与が一度には行えないこと」「贈与が長期間になってしまうこと」などの理由から実際は敬遠されることが多いようです。
今回のポイントは「親の財産を子に移転する場合は贈与となること」「いろいろな贈与の形を知っておくこと」「将来に起こる親の相続のことも考慮すること」の3つになります。住宅購入資金の贈与という、親の生前に子へ財産を引き継ぐチャンスをうまく活用していきたいものです。

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