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ビジネスモデルと借り入れ

事業を継続していくというのはたいへん難しいものである。売上を増やすことを考えたり、資金繰り、帳簿付け、人事のことなど悩みはつきない。そうして気を取られているうちに本業に力を集中できなくなったりするが、もう一度事業構造を分解してみると事業には仕組みがあることに気づく。その儲けの仕組みをシンプルして実践することができれば事業は必ず成功するはずである。

借り入れというのは文字通り誰かからお金を借りることであるが、借り入れすると返済の義務が発生するし、利息も支払わなければならない。また貸借対照表上には負債金額が大きく計上されることになるので見栄えもよくない。そう考えると借り入れのマイナスイメージばかりが浮かんでくる。たしかに単にお金が足りないから行う借り入れは良くない借り入れと言えるが、逆に良い借り入れとはお金を生むための手段として行うものである。

例えば、製造業者が新しい機械を導入すると、いままでよりも多くの製品を短時間で製造でき、かつ販売先が決まっているのなら、その機械を購入するための借り入れは良い借り入れと言える。
また不動産業者が新しい物件を購入し、テナントが入る見込みがあるのであれば、その物件を購入するために行う借り入れも良い借り入れである。

一方、月々の家賃や給料などの固定費のために行う借り入れは良い借り入れとは言えないし。また製造原価が発生しない業種で経費は人件費がメインのサービス業が行う借り入れも、それにより売り上げを見込める具体的プランが無ければ本来必要が無いと言える。これらのケースは事業の仕組みそのものに無理があることに早く気づくべきである。経費を補てんするための借り入れは一度行うと、その先仕組みを変えない限り借り入れをし続けなければならないことになってしまう。
以上のことから借入金を投資に使うことにより利益を増加させることができれば、それは健全な借り入れと断言できる。

また資金繰りには瀕していないが、支払の予備金を手許に置くために借り入れを行う場合もある。前述のとおり借り入れには利息や保証料等の支払いが発生するが、それを考慮しても資金繰りのことで頭を悩ませずに事業に専念できるのであれば、これもまた有効な借り入れと言えよう。

「あと1ヶ月分の資金の余裕があれば」と考える社長さんは多いはずであるから。 知り合いに宝石屋さんがいました。ビジネスモデルは原石を購入後加工し、展示会などでそれを販売するというものです。当時は宝石が売れていた時代でしたから、良い(大きい)原石を購入すればするほど売り上げも大きくなりました。問題は原石を購入するための資金が不足していることで、「お金があったら大きい商売ができるのに」がその社長の口癖になっていました。資金を原石購入の投資に回せばこれは良い借り入れです。財務内容は良くなかったのですが、その後なんとか借り入れができました。ただ社長さんはその資金で高級車を購入してしまったので、良い借り入れは悪い借り入れに変わってしまいましたが。

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