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大企業に減税の必要はあるの?

政治の戦略かポーズなのかわかりませんが、少し前まで政党は消費税率の引き上げを唱っていたのにいまは法人税率の引き下げがスローガンとなっているようです。それについて赤字率が約7割といわれる中小企業サイドでは「そんなことオレたちに関係がない」と冷ややかな態度で見ているように思えます。

現在の中小企業の低迷には複数の原因があると思われますが、元請けである企業からの仕事の受注が少なくなったことは大きな要因のひとつと考えてよいでしょう。

ところでGDPという言葉を聞いたことはあるでしょうか。GDP(国内総生産)とは、経済を総合的には表すための指標で、一定期間内に国内で産み出された付加価値の総額を意味しています。以前は国の経済規模を比較するためのGNP(国民総生産)という指標が使われていましたが、その違いは次のようになっています。

ある企業が100円の原材料から300円の製品を作りそれを500円で売ると仮定します。国内で原料を調達して国内で製品を生産し売るならばGDPとGNPはともに500円となります。

次に国外から原料を100円で購入しそれを国内で加工して売った場合にはそのGDPとGNPも400円となります。さらに国外から製品を300円で購入し国内で売ったときのGDPとGNPは200円になります。

ところが日本の企業が海外に進出し工場を建て現地で製品を生産し日本にその製品を輸入して販売した場合には、この企業自体の付加価値=GNPは500円になりますが、国内総生産としてのGDPは100円だけになってしまいます。

つまり国内で材料を調達し国内で生産販売することが、国内での付加価値=GDPをもっとも効率よく増加させる方法なのです。GDPの増加は国民や企業、政府などの支出の増加に直結してきますのでGDPが増加しないと雇用も給料も増えないことになります。

最近国内企業の国外進出が目立っています。「海外に進出する」と聞こえはいいですが、逆にいうと国内ではやっていけない大企業が国外に生産拠点を移してしまうということです。つまり日本のGDPがより減少していくことを意味しています。大企業にとっても国内に生産拠点を構えること自体がとても難しくなってきているのです。その原因は大企業に対する税負担の大きさや、国からの優遇措置や補助体制の少なさからきているのです。大学があればその町自体が潤っていくように、大企業が国内に生産拠点を拡げれば雇用も町の活気も増加していくはずです。加えて下請けに発注する仕事量の増加、原材料の消費に伴うその他国内地域の活性も相乗効果として見込めるはずです。日本は経済社会の国です。経済が活況するためにどういう方法を取れば良いのか方法論としてはすでに道筋がたっているはずです。ところが政治を運営する側が自分たちの立場や評判を優先させているために、ほんとうに日本のためになる政治的な決定がされていない現実があるように思います。いまよりも先のことを見据えた上で決定・行動ができるように、わたしたちひとりひとりも物事の本質を見る力が求められています。

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