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住宅を購入?それとも賃借?

一生涯にする買い物の中で「家」はもっとも高い買い物だと言われています。車を購入する時でさえじっくりと考えてしまいますが、所帯を持った時、頭金ほどのお金が貯まったときなどに家の購入を考える人も多いようです。

家を即金で購入できるお金持ちの人たちにとって家は投資と同じ役割を持つように思います。しかし株などに個人投資をする人は事前に借金をしたお金で投資をするわけではないので、ローンを組んで行う住宅の購入は投資とは考えられないでしょう。また「賃借と購入のどちらが得か?」という話を聞きますが、それは何を視点にするかによって自分にとっての有用性は違ってくると思います。たとえば、家を購入すればローン返済後の老後には家賃の心配の必要がない、というのは正しい考え方です。賃借の人は死ぬまでずっと家賃を支払い続けなければならないのですから。しかし返済期間中はローンの返済が中心となり不測の事態や急な出費への対応ができにくくなります。一方毎月のローン返済をすることで持ち家という資産を手にすることができると割り切って考えることもできます。また仕事上転勤の多い人や、子どもの成長に合わせて住環境も変えたい人にとっては家や環境を選べる賃借はベストな選択になるのかもしれません。あと住宅ローンの返済額が賃借住宅の家賃の支払と同程度の金額であれば、いずれは自分の所有となる購入の方が得であるという考える人もいるでしょう。周囲の環境をとても気に入っており、無理をせずに納得できる家が購入できるのであれば、できるだけ早く持ち家を確保して一生をそこで暮らすという選択もありだと思います。

単なる金額の比較ではどちらの方が自分自身の生涯にとって良いかは決められませんが、下記にひとつの例として示しておきましょう。

例.Aさん(25歳)が 3,500万円の家を購入、400万円を頭金とし残りの3,100万円を35年ローン(利率は3%で固定とする)の元利均等で返済していく場合と、賃借で過ごす場合の80歳までの55年間に支出する金額を比較してみましょう。

*家を購入する場合
毎月の返済額 約12万円(完済までの35年間)
毎年の固定資産税平均額 約10万円
80歳までに発生する修繕費 約500万円
その他費用は住宅ローン控除と相殺
合計支出は約6,090万円+頭金400万円

*家を賃借する場合
毎月の支払家賃 約7.4万円
(元本の3,100万を月平均)
引越しの見込費用3回分 約300万円
合計支出は約5,184万円+頭金0円

比較では購入の方が賃借の支出よりも約1,300万円多くなっていますが、購入した家はローンの返済後に自分の資産となりますので、55年後にはその土地価格も加算されることになります。また賃借家賃の金額が1万円違えば55年で660万円も支出が増減することや、親に持ち家があったり扶養する親族数など個々の事情により判断も変わってくるでしょう。

また団体信用生命保険に入れば被保険者に万が一のことがあった場合ローンの返済は免除されますが、ローンの支払が滞ると物件が差し押さえになるリスクもあります。なかなか計画通りにはいかないかもしれませんが、無理のない居住の方法を選択してみてください。

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