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源泉徴収に関する注意点

会社を設立したばかりの人や長年この業務に携わっている人でさえミスをすることがある源泉徴収事務。今回は源泉徴収の基本と注意点を見ていきます。

[基本]我が国の所得税は自分の所得を自身で申告する「申告納税制度」を基本としていますが、給与所得等の特定の所得については、その所得の支払の際に支払者が所得税を徴収して納付する「源泉徴収制度」が採用されています。源泉徴収制度は、「国」と本来の納税者である「受給者」及び雇う側である「源泉徴収義務者」の三者から成り立っており、源泉所得税の納税者は、所得税の実質の負担者である受給者ではなく源泉徴収義務者となります。

[未納]源泉徴収義務者が源泉所得税を納付しなかったときは、税務署長は源泉徴収義務者に対し納税の告知をし徴収を行います。納税徴収義務者はその告知された金額について、その後の給与等の支払分から徴収するか又は受給者に支払請求することができます。納税告知書に指定する期限までに納付がされない場合には、税務署長からさらに督促があり延滞税等が科されます。源泉徴収義務を怠ったことにより生じる加算税・延滞税は、すべて源泉徴収義務者が負担をしなければならないことになります。

[納付地]源泉徴収義務者が源泉徴収した所得税は、その納税地の所轄の税務署に納付をすることになっていますが、たとえば本店と支店があり、その給与の支払事務をそれぞれで行っている場合には本店と支店の所在地がそれぞれ納税地に該当し、各納税地を所轄する税務署に源泉所得税の納付を行うことになります。

[税額]源泉所得税の金額は「税額表」を使って算出しますが、受給者から源泉徴収義務者に「扶養控除等申告書」の提出がなければ、税額表の甲欄を適用することはできません。給与所得が複数ある者については扶養控除等申告書を1ヵ所の勤務先にだけ提出することができます。

[特例]事業規模が比較的小さく従業員数が10人未満の場合には、その事務負担を考慮して、毎月源泉所得税を納付することに代えて、半年ごとの納付を認める納期の特例制度が設けられています。この制度は「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」に必要事項を記載して所轄の税務署長に提出し、その承認を受けることになっています。

納期の特例の承認を受けた場合、所得税第204条第1項第2号に該当する、弁護士、税理士、司法書士、社会保険労務士などに支払う報酬に対する源泉所得税も、給与所得の分とともに半年ごとに納付することができますが、それ以外の報酬(原稿料、デザイン料、放送謝金や講演料)に対する源泉所得税については、支払のあった月の翌月の10日までに納付をしなければなりません。

また給与の支払を受ける者が常時10名以上になったときは、すみやかに「源泉所得税の納期の特例の要件に該当しなくなったことの届出書」を所轄の税務署に提出しなければなりません。そして原則どおり給与の支払があった月の翌月10日までに、徴収した源泉所得税を納付することになります。

社会保険料率の改定や受給者の扶養親族数の異動等により源泉所得税の金額は変わってきますので、毎月の社会保険料控除後の給与等の金額を確認し、税額表に照らし合わせて適正な金額の源泉所得税の徴収を心がけていきたいものです。

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