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今回の消費税率アップの本質とは

1989年に3%でスタートした消費税制度は、1997年に5%、2014年に8%と引き上げられ、来年2019年10月には10%となる見通しです。前回もそうであったように消費税が上がると全体支払額も増加し、家計の負担も増えることになりますが、今回の増税はそれだけはないようです。

2019年10月1日に消費税率が2%増加して10%となりますので、その前にできるだけ商品等を購入しておこうという動きが起こるかもしれません。ただし経過措置として、酒類・外食を除く飲食品と定期購読契約に基づく週2回以上発行される新聞については消費税率が8%に据え置かれることになっています。また住宅の購入について、通常は購入する際の消費税率は引き渡し時点の税率が適用されますが、税率が上がる6ヵ月前の2019年3月31日までに契約したものであれば、引き渡しの時期に関わらず消費税は8%のまま据え置かれる経過措置が取られます。自動車等については納車日時点の税率が適用されますので、余裕をもって購入予約をする必要がありそうです。

ところで今回は消費税率が8%から10%への増加と上記の経過措置のための軽減税率制度の2つのことが始まるということです。軽減税率制度導入のためにはインボイスという取引の事実を証明する納品書のような書類が必要になります。このインボイスがないと仕入にかかった消費税額の控除を行うことができませんので、販売業者はインボイスを仕入側に交付しなければなりません。現在は消費税の計算においてこのインボイスを必要としない請求書等保存形式が採用されていますが、中小企業者については今回の消費税増税の開始から段階的に、2019年10月1から2023年9月30日の間は「区分記載請求書等保存方式」、2023年10月1日以降は「適格請求書等保存方式」(いわゆるインボイス制度)に移行していきます。

経過措置の期間は対応するレジの整備や税区分の明示がすぐに対応できない中小企業者も多いため混乱も予想されますが、もともとインボイスの発行は課税業者の登録が必要になる制度ですので、いずれ課税事業者すべてに何らかの番号が付与されることになるでしょう。現在では免税事業者からの課税仕入については、消費税の計算上仕入税額控除の適用を受けることができますが、ゆくゆくはインボイスの登録が無い業者(多くは免税事業者)からの仕入分については、仕入税額控除の適用も受けられない可能性も出てくると思われます。

2016年1月から開始したマイナンバー制度と同じく、消費税についても今後課税事業者について番号が振り当てられるようになると思われます。つまり社会保険もそうですが、いままでバラバラで管理されていたものが一元化されより透明性が高まっていくということです。単なる消費税率2%のアップではなく、今回の増税には管理という意味での大きな変化が見られます。これにより所得税同様に消費税についてもより厳密な計算と申告が求められることになりそうです。

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